イヤイヤ習っていたピアノが後で役に立った話

 健太です。

 私は小学校一年生の頃から約6年間ピアノを習っていました。私本人には事前の相談は無く、ある日母に連れられ、行った先がピアノ教室でした。そのときの心境は今となってはもう思い出せませんが、以後私のピアノ教室通いが始まりました。

 事前に相談が無かった割には激しい抵抗もせず、毎週通っていたように思います。ただ30年前の当時、私が生まれ育ったのが田舎というのもあって、男の子でピアノを習っていたのは最初は私一人でした(後、転入生の中に習っている男の子がいました)。徐々に私は「自分は男らしくないことをやっている」と思うようになり、ピアノが嫌になっていきました。

 ただ一方で、正にその「男の中でただ一人ピアノを習っている」ということに一種の優越感を感じる部分もあったように思います。なので嫌になりながらもそれなりに続きました。元々ピアノが奏でる音が満更嫌いではなかったというのもあったと思います。

 中学校に入った辺りでついに嫌になりやめてしまいましたが、その後声楽に興味を持ち、今に至る中で、ピアノを習わせてもらっていて本当によかったと思うことが多いです。楽譜が読めるようになったのは本当に大きかったですし、歌の練習をする際にもピアノで習ったことが大いに役に立ちました。ただ母に感謝する次第です。

 今思うと、自発的に始めた訳でもないピアノが一応6年間続いたのは、そこそこ音楽が好きだったからだということなのでしょう。