上達の鍵〈精神面篇〉

 健太です。

 今回は先日の上達の鍵<方法論篇>に引き続き、<精神面篇>を書きたいと思います。上達に必要な精神的要素は少なからずあると思われますので、その中でも特に重要と思うものを述べたいと思います。

 まずは、なかなか上達しなくても投げ出してしまわない粘り強さです。これは改めて言う必要はありませんね。

 私がかなり重要だと思うのは、謙虚さです。これは強く自戒を込めて書いています。学生の頃、先輩に発声上の悪い癖を指摘されたのですが、そのとき「的外れなことを言う人だ」と思い、気にもかけませんでした。しかし、後々その指摘が当たっていたことを知りました。言われたときは全く気付いていませんでした。

 人は謙虚さを失うと、有益な助言や情報を得ても、活用することができなくなります。更に言うと、そもそも有益な情報自体、得られなくなります。誰も傲慢な人には何も教えてはくれないからです。人の助言を聞き、心のどこかにとどめておく謙虚さが必要です。その助言を聞いてかえって迷いが生じるなら、そのときは一旦無視した方がよいですが、覚えてはおきましょう。

 また、自分に無い技術を持っている人には、その人が年下であっても後輩であっても、頭を下げて教えを請いましょう。目上の者に教えを請われて嫌な気持ちになる人は少ないですから、喜んで教えてくれます。このような謙虚さも必要です。

 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」ということわざがあります。こうありたいですね。